アッシュ (タモ)
(Fraxinus)
北欧のデザインに欠かせない淡い色のアッシュ材は、永遠にモダンな雰囲気です。
北欧神話では、最初の人間はアッシュ (タモ) の木から生まれた、とされています-それは、アッシュが今日でもデンマークデザインの中心的な木材であり続ける証でしょう。ヨーロッパ全土で見られるアッシュの木は、高さが40メートルにもなり、通常は樹齢60~80年で伐採されます。柔軟で繊維質のこの広葉樹は家具作りに重用され、蒸気で曲げて作る椅子の部品に適しています。
コーア・クリントにとってアッシュ材は、構造上特に柔軟性が求められるSafariチェアとPropellerスツールに理想的な木材でした。
他の木材よりも淡色のアッシュ材は、まっすぐに走る木目に、大理石を思わせる独特の模様が特徴です。また、年輪がはっきりしており、高品質の木材であることがわかります。
淡色の魅力
アッシュ材は、その淡い色を保護し、引き立てるため、ホワイトオイルかソープで処理されます。淡いクリーム色のアッシュ材は、プレベン・ファブリシャスとヨルゲン・カストホルムがデザインしたシェルフシステムの内部棚のように、暗い色調のオーク材とのコントラストを作り出すために使われることがあります。木目が際立つアッシュ材は、塗装にも適しており、塗料の上からでも木材の構造が見てとれます。ハンス J. ウェグナーのYチェアを塗装仕上げのアッシュ材でご提供できるのも、このためです。
アッシュについて
家具作りにおける特性
アッシュの繊維は長く弾力があるため、その木材も優れた強度を誇り、曲木加工に適しています。
原産地
アッシュはヨーロッパ中で一般的に見られる樹木です。
カール・ハンセン&サンでは、責任あるパートナーが供給するFSC認証 (FSC-C135991) のアッシュ材のみを使用しています。
成木の大きさ
アッシュの成木は、高さ40メートル、直径1.5メートルにもなります。
アッシュは通常、樹齢が60〜80年に達すると伐採されます。
硬度
アッシュは比較的硬い木です。
重量は木により異なりますが、平均重量は約650 kg/m³です。
外観
カール・ハンセン&サンでは、アッシュの心材のみを使用しています。
未加工の状態の心材は黄白色です。
アッシュ材は粗い空洞がある早材と微細な空洞がある晩材の、独特のリング多孔質構造により、木目の明暗がはっきりした、躍動感のある外観となります。
表面処理
カール・ハンセン&サンでは、ソープ、オイル、ホワイトオイル、水性塗料を使用してアッシュ材の表面処理を行っています。
表面処理を施すことで、表面が美しくなるだけでなく、耐久性が高まり、お手入れも簡単になります。
木材の色は光にさらされると深みを増し、その外観は時とともに変化して、やがては黄白色となります。
アッシュ材は多孔質構造のため、塗料の上からでも木材構造が見てとれます。