Anker Bak
人に貢献するデザイン
ユニークな経歴と独創的なデザインアプローチで知られる、アンカー・バック。質の高い素材と優れた職人技巧、そして斬新な機能を追求することで、概念的、物理的な境界を常に押し広げるデザイナーです。
アンカー・バック(1983-)の創造性への関心は子供時代に遡ります。学校があまり好きでなかったバックに、少しでも関心を持ってもらおうと、特別に許された木工の課外授業、そして祖父の木彫り工房での体験。幼くしてすでに自分の手先の器用さに気づいていたと言います。 バックがまず修行したのが、船舶を製作する工房。注文を受けて製作する特注船舶用の内装、作り付け家具の製作に携わります。ここでの経験で腕を磨き、家具職人認定試験では、最高得点者に与えられるシルバーメダルを受賞しています。
家具職人としての修業を終えたアンカー・バックの関心は以前から情熱を燃やしていたアルペン登山にむき、旅に出ます。並行してバックは、製造工学を習得。さまざまな業種のデザイナーたちと仕事をしていきます。しかし、バックが常に傾倒していたのは、木材、伝統的な家具職人の仕事でした。こうしたバックはハワイに渡り、6か月の間木工の仕事に従事。帰国するとデザイン・ビジネスカレッジTEKO(現VIA Design)に入学し、家具デザインで修士号を取得しています。
ユニークな経歴をもつデザイナー、アンカー・バックの知名度を一気に上げたのが、成形合板製の松葉杖。91歳になる祖母の外出が少しでも楽になるようにと考案されました。そしてカール・ハンセン&サンとの協働で発表した、ロッキングチェア Rocking Nest Chair。幼子を抱いたままでくつろげる椅子を必要としていた妹のために、デザインされたものです。ミニマルなフォルムと折りたたみ機能をもつロッキングチェア。素材、機能性を考慮した美しいフォルム、そして変動する人々のニーズへの配慮と、バックの才能がよく表れています。
2002年のデンマーク家具職人コンペにノミネートされたほか、2002年にはDanish Design Talentを獲得。2015年のNext Projectコンペでも優勝しています。また、デンマーク国立銀行記念財団、デンマーク貿易会財団、デンマーク芸術財団など各財団から奨学金を授与されています。
Our designers
カール・ハンセン&サンの製品を選ぶことは、単に家具を買うことと同義ではありません。それは、美しく磨き抜かれたクラフトマンシップの長く誇り高い伝統の一部になることなのです。私たちはハンス J. ウェグナーのデザインを世界で最も多く製作する家具メーカーであるとともに、アルネ・ヤコブセン、ボーエ・モーエンセン、オーレ・ヴァンシャー、コーア・クリント、ポール・ケアホルム、ボディル・ケア、安藤忠雄など、名だたる家具デザインの巨匠たちの作品も製作しています。100年以上にわたる豊かな歴史を誇るカール・ハンセン&サンは、デンマークデザインを代表する家具を世界中で販売しています。