リッケ・フロスト
最新のテイストに加え、クラシックなデザイン手法や素材が駆使されています。
Rikke Frost (1973 -)
伝統的な技巧や素材の新しい使い方を追求し自身のデザインに反映するデンマーク人デザイナー、リッケ・フロスト。
ソファ、テーブル、チェア、そして照明器具など、フロストが手掛けるオーガニックなデザインには、最新のテイストに加え、クラシックなデザイン手法や素材が駆使されています。カール・ハンセン&サンとの初めての協働となるRF1903サイドウェイ・ソファも例外ではありません。木材、ペーパーコードといった伝統的な素材を用い、現代のライフスタイルに合わせた機能性に富んだ表現を試みています。
南ユトランドの小さな町、ボウで過ごした幼少期からすでに、工芸に興味を持っていたリッケ・フロスト。オーフス建築大学卒業後、インダストリアル・デザイナーとしてのキャリアをスタートさせます。専攻はインダストリアル・デザインですが、学生時代から家具デザインにフォーカスしていました。現在、家具デザイナーとしてデンマークはじめ国内外の一流家具メーカーに数々のデザインを提供しています。インダストリアル・デザインを学んでいることから、デザインする際は、常に生産工程を意識しているといいます。生産に関わるメーカーの設備等に合わせて、素材、形状、生産方法を選択しています。ペーパーコードの張り加工といった伝統的技巧と最新生産機器が融合する、デンマーク・フュン島に位置するカール・ハンセン&サンとの協働においてもこれは同様です。
数年間ロンドンのHeal&Sonでデザイナーおよびマーチャンダイザーとして仕事をし、2004年デンマークに帰国。その後ほどなくして、自身のデザインスタジオであるリッケ・フロスト・デザインを開設します。また、デザインの仕事と並行してオーフス建築大学で講師としての活動も開始します。
2019年、リッケ・フロストは、デザインを競うデンマーク国営放送DRのリアリティーシ番組「Danmarks næste klassiker(次世代のデニッシュ・クラシック)」に参加。この番組では、5人のデザイナーが参加し、6回に渡り毎回提示される異なるタイプの家具デザインを短期間でこなし、次世代に残るような名作デザインを追求するというもの。
この番組中に、一つの課題として3週間で作り上げられたのがサイドウェイ・ソファです。このカテゴリーで最優秀作品に選出されました。リッケ・フロストは、デニッシュ・デザイン賞、ボーリマガジネットデザイン賞をはじめ、数々の賞に輝いています。また、デンマークのデザインミユージアムの一つであるトラップホルト美術館で開催されたデンマーク女性デザイナー展など各地の展覧会にも彼女のデザインが出展されています。
カール・ハンセン&サンの製品を選ぶことは、単に家具を買うことと同義ではありません。それは、美しく磨き抜かれたクラフトマンシップの長く誇り高い伝統の一部になることなのです。私たちはハンス J. ウェグナーのデザインを世界で最も多く製作する家具メーカーであるとともに、アルネ・ヤコブセン、ボーエ・モーエンセン、オーレ・ヴァンシャー、コーア・クリント、ポール・ケアホルム、ボディル・ケア、安藤忠雄など、名だたる家具デザインの巨匠たちの作品も製作しています。100年以上にわたる豊かな歴史を誇るカール・ハンセン&サンは、デンマークデザインを代表する家具を世界中で販売しています。