クヌッド・エリック・ハンセン (CEO) との一問一答
語り手
カール・ハンセン&サン3世代目オーナー兼CEOクヌッド・エリック・ハンセン
トピック
カール・ハンセン&サンの家具工場にあるアプレンティス ワークショップ「THE LAB」は、家具職人を育成することを
目指しています。
場所
床面積6万平方メートルに600名の従業員を擁する、デンマーク・ゲルステッドのカール・ハンセン&サンの工場。
この工場は、北欧で最も近代的な家具製作センターであり、クラフトマンシップと持続可能性を重視しています。どの家具も、工場から出荷されるまでに何時間もの手仕事を必要とします。
なぜ「THE LAB」アプレンティス ワークショップを立ち上げようと思ったのですか?
質の高い職人技はカール・ハンセン&サンの基盤であり、それが「THE LAB」アプレンティス ワークショップを設立した
理由の一つです。
熟練した家具職人が必要な当社では、アプレンティス ワークショップを実施することが当社自身の利益につながります。当社は
デンマークで生産を続けている数少ない家具メーカーの一つであり、それによって雇用と成長を創出しています。当社の家具に
対しては、世界的に高い需要が見て取れます。そこで、カール・ハンセン&サン製品の品質と仕上げを実現できる熟練した従業員
を擁し、需要に見合う生産体制を整えることが非常に重要となります。しかし、そうした熟練した技術を持つ職人はなかなかいません。したがって、技術を要する家具職人を新たに訓練することは、将来に向けた成長目標を達成するために不可欠
なのです。
第二に、家具製作は会社の心臓部です。自前の家具職人を育成することによって、私たちはデンマークを非常に有名にした
家具製作とデザインの伝統を維持し、継承していくのに貢献しています。当社の生産では機械が重労働をしてくれるので、
家具職人はディテールに集中し、木材に魂を吹き込むことができます。
私に言わせれば、家具には人間味がなければなりません。人間が作ったとわからなければならないのです。
それが、私たちがアプレンティスのトレーニングを行いたい根本の理由です。
トレーニング内容は?
カール・ハンセン&サンのアプレンティスになると、最初の3週間は「THE LAB」アプレンティス ワークショップで過ごします。
アプレンティスはこの工場にある作業場で働き、100年以上にわたるデンマークの家具作りの伝統を担ってきた職人の技を学びます。
例えば、家具職人の腕の見せ所であるダブテイルジョイントも習得しますが、それには信じられない量の練習が必要です。
また道具に関する訓練も受け、かんなやノミの研ぎ方や、機械とその安全な使い方についても学びます。
「THE LAB」アプレンティス ワークショップでの最初の3週間が終了すると、アプレンティスは生産現場に行き、そこで接合、テーブル、機械ショップなどのさまざまなワークショップを8週間かけてローテーションします。
アプレンティスはまた、ウィービングと表面処理についても知識を得ます。
さらに、トレーニング中、アプレンティスは合計30週間をかけて高等専門学校に通い授業を6回受けます。
トレーニング終えたアプレンティスは修了試験を受けますが、技術を完璧に習得したところを見るのは非常に満足です。
その後は、当然のことながら、新しく誕生した家具職人が私たちと共に働き続け、アイコニックなデザインを持つ私たちの幅広い家具に魂を吹き込んでくれるようになることを願っています。